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BENCHMADE GRIPTILIAN トレーニングナイフ

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ベンチメイド社の売れ線モデル、グリップティリアンのトレーニングナイフです。
ナイフに興味の無い方には全く理解できないであろうものですが、
トレーニングナイフとかトレーナーナイフとか云われる分野がありまして
刃が全く付いておらず、ナイフの操作や運用の習熟に利用するための
「練習用ナイフ」なのです。

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ベンチメイドのナイフは、クリップによってグリップ部に傷や跡が付かないように
紙が挟まれています(紙が挟まれてないものも買ったことあり)。

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指をかける部分の滑り止めギザギザなども、通常版(刃が付いているタイプ)と
全く同じデザインです。

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ロックやアクション構造も全く同じ。
ただ、この個体は若干ロック構造の仕上げが悪く、開閉やロック解除の操作が
ちょっとだけ固めでした。
ベンチメイドはアクションの滑らかさが魅力の一つですので、アクションが
固いと少し残念ですね。

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こうして手に持ったバランスも通常版と同じです。
ハンドルの構造や素材も通常版と同じです(GRIPTILIANは樹脂ハンドル)ので
全体の重量もほぼ同じですが、厳密に云えばブレードの切削形状がわずかに
異なりますので、もしかするとほんのちょっとだけブレード部の重量には
違いがあるかも知れません。

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閉じた状態。
この状態でもトレーナーと判るように、ハンドルが真っ赤な樹脂でできています。
拳銃も、取り扱いを練習するために青い樹脂で作られている「ブルーガン」なんかが
ありますね。
原則的に、ベンチメイドやスパイダルコなどトレーナーを製造している
ことが知られている大手メーカーのものは、ハンドルが赤い色になっています。
ハンドルが通常版と同じカラーだったり、赤などの認識しやすい色ではない
トレーナーもありますが、混乱しやすいのであまり良くないですね。
たしか、GTナイフやエマーソンのトレーナーは通常版と同じ色でした。

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ブレードには、遠目にも通常版と違うものであることが判るように
大きなアナボコが開けられています。
これも、ベンチメイドやスパイダルコのトレーナーには開けられていますが、
メーカーによっては穴なしもあります。

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ブレードは、焼きが入っていないという噂です(未確認)。
通常のナイフは峰の方が厚く、刃の方に向かって薄くなっていますが
トレーナーは峰側も(通常の)刃の側も、同じ厚さです。
ようするに、分厚い板というか、薄めの角材みたいな形状になっています。
研いでも刃は付けられませんし、何かを叩き切る(叩き割る)ことすらできません。
全体に面取りしてあり、角は切り立っていません。
コレに比べればアルミ製の30センチモノサシの方が危ない、というくらいです。
ポイント(刀身の先端)も丸くなっていますので、これで突いたり切り付けたりしても
けがをしないようにできています
(しかし硬い金属製の板ですので、当然強い力で打ち付ければ打撲しますね)。

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箱は通常版と同じもの。



練習といっても、いわゆるナイフファイティング(ナイフを用いた格闘術とか、
そういったものです)の練習に使うためのもので、切ったり削ったりといった
道具としてのナイフ操作に習熟するためのものではありません。
そういった道具としての刃物に使い慣れるには、刃が付いたものを用いなければ
意味がありませんので。
個人的には、こういったトレーナーをひんぱんに触っていると
刃物を扱う慎重さや最低限の緊張感を失いがちなので、アウトドアナイフ初心者には
トレーナーを扱わせずに最初からホンモノを与えるべきだと思います。
こういったトレーナーは、ナイフ同士で切り合ったり、ナイフを持って襲ってくる
暴漢を取り押さえる練習などに使うためのものですが、元々はそういった練習用に
刀身から握りの部分までがゴムなどの柔らかい樹脂で一体成型された安価な「ゴムナイフ」
があるのですが、いわゆるタクティカルナイフブーム以降の最近は
ポケットから抜き出して刃を起こし格闘に至るまでの一連の流れを途切れなく練習するために、
こういった通常版(刃の付いているモデル)と同一構造のモノを使用するようになった、
と聞いています。
まあ、正直なところ我が国においては一部のマニアのためのもの、という感じでしょうか。
尚、コレクションとして見ますと、多くの場合トレーナーは製造数が少なかったり
一度一定量を生産するとすぐに供給をやめてしまったり、
また日本では正規ルートで販売されることも多くないので希少性が高くなりがちなので、
様々なメーカーのトレーナーばかりを収集するという方も居ます。
ぼくもタクティカルナイフブームの初期、ひと頃トレーナーばかりを集めていた時期がありました。

by kumachanchan | 2010-05-17 13:34 | ナイフ  

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